金融業界では、カスタマー・エクスペリエンス(CX)の重要性が広く認識されるようになり、予算を確保し増員を予定している企業も増加していますが、リソース配分や何に投資すべきかの論議は、まだ焦点が定まっていないように思われます。アイテ・ノバリカ・グループでは、効果的なCX戦略立案のために必要となる3つの視点をまとめたレポートました(The Current State of CX Strategy: Three Governing Themes for Approaching CXを執筆しました(本レポートは、どなたでもダウンロード頂けます)。
■ パンデミックとカスタマー・エクスペリエンス(CX)向上への取組み
カスタマー・エクスペリエンス(CX)を差別化施策とする考え方は以前から存在したが、多くはFace-to-Faceの場をどうレベルアップするかという問題意識だった(日本の「おもてなし」)。インターネット時代となり、デジタル・チャネル(Webサイト/モバイルアプリ/Eメール/チャットなど)におけるCX差別化施策に注目が集まっている。
加えて、コロナ・パンデミックによるロックダウンが続いた結果、デジタル・チャネルのCXは、「ミレニアル世代向け施策」「Face-to-Faceの補完」から、主要営業戦略と位置付けられるようになり、企業は全社的な競争力強化施策として「カスタマー・エクスペリエンス戦略」の設定/見直しを迫られている。