Blogs by Susumu Suzuki

September 25, 2022

デジタル・トランスフォーメーション(DX)がビジネス界のバズワードとなっていますが、その内容に関しては様々な理解があるように思われます。アイテ・ノバリカ・グループ(ANG)では、金融機関のCIO/CTOにアンケート調査とインタビューを実施し、各社のDXに対する認識や現状をレポート「CIO/CTO Checklist: Best Practices for a Digital Strategy」にまとめました。

September 18, 2022

少額送金インフラ「ことら」が2022年10月よりサービスを開始しますが、米国のリアルタイム送金サービス:Zelle(大手銀行の共同運営)は2017年に利用が始まり、2021年度の利用額は4900憶ドル(18億回)に達しています。その近況をまとめてみました。


■ Zelleの概要
米国のP2P送金サービスは、Paypal傘下のVenmoが2009年よりサービスを開始、毎年倍々ゲームで利用額を伸ばしてきた。これに危機感を抱いた銀行業界は、2016年に大手銀行19行によるコンソシアム:Early Waring Serviceを結成、2017年にゼルをスタートさせた(当初の参加行は34行)。

Zelleは、銀行口座間のリアルタイム送金サービスで、各銀行のオンライン・バンキング・サイトやモバイル・アプリから送金相手の電話番号かメールアドレスを利用して送金を行う(相手の銀行口座番号は不要:受け手は自分の銀行口座に電話番号/メールアドレスを登録する)。「友人との貸借りの精算」「家族間の送金」などの用途が想定され、2017年の送金額合計は750億ドルと、Venmoの340億ドルを初年度から上回った。

September 15, 2022

イギリスのスーパー・マーケット最大手Tescoが、仕入れ先企業に提供するサステイナブル・サプライチェーン・ファイナンスの話題です。テスコは、商品を納入するサプライヤーの温室効果ガス削減の取組み度合いに合わせ、サンタンデール銀行経由で低金利の資金を融資します。


■ テスコのサステイナビリティ対応
英国スーパーマーケット最大手のテスコは、ESG/SDGsに関する積極的な取り組みを行っている。2017年には、気候変動対策目標として2030年までに事業運営を100%再生可能エネルギーで行うと宣言した他、小売業として世界初の「サステナビリティ連動債」を発行している。現場でも、物流センターと店舗間の配送トラックのEV化や食品廃棄物の半減を進めている。2021年9月からは、商品を納入するサプライヤーに対して、サステイナビリティ度に応じた低金利資金の融資(サプライチェーン・ファイナンス)を開始した。

September 5, 2022

欧州(EU/英国)の金融機関がAPI公開に取組む背景にはレギュレーションがありましたが、コロナ・パンデミック対策としてデジタル・チャネル強化が進む中、金融機関のAPI活用に対する姿勢は、ここ1-2年で大きく進化しました。APIに消極的だった銀行も、競争力のあるサービスを迅速に投入し、カスタマー・エクスペリエンスを向上させる手段として積極的な姿勢に転じています。アイテ・ノバリカ・グループでは、この分野動向をレポート「CIO/CTO Checklist: Open Banking Standards and Impact on API Development」にまとめました。

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