Blogs by Susumu Suzuki

February 13, 2023

日本では2003年に「貯蓄から投資へ」というスローガンが打ち出され、昨今では「貯蓄から資産形成へ」と進化しています。米国でも個人が資産形成を目指す方向は同じですが、ウェルス・マネジメント企業にとっては、世帯の資産状況に応じたセグメンテーション・アプローチが有効だと考えられています。ここでは2023年1月に発行したレポート:Balance Sheets of the American Investor : An Analysis of the Survey of Consumer Finance から、米国のウェルス・マネジメント業界におけるセグメント分けとサービス内容の考え方をご紹介します。

February 6, 2023

連邦準備制度理事会(FRB)は、米大手銀行6社に対して気候変動に伴う複数のシナリオを提示し、ローン事業への影響に関する情報提供を求めています(一部では「気候変動ストレス・テスト」と報道していますが・・)。対象金融機関は、Bank of America, Citigroup, Goldman Sachs, JPMorgan Chase, Morgan Stanley, Wells Fargoの6行で、7月末が提出期限となっています。


■ FRBパイロット・プログラム概要
米連邦準備制度理事会(FRB)は、2022年9月に異常気象が金融機関のローン・ポートフォリオや事業戦略にどのような影響を与えるかを大手6行を対象に調査すると発表していたが、2023年に入り、依頼する情報提供の内容詳細:パイロット気候シナリオ分析エクササイズ(Pilot Climate Scenario Analysis Exercise)を発表した。

January 14, 2023

2022年11月のリリース以来、「ついに汎用人口知能の出現か?」と話題になっているChatGPT(Generative Pre-trained Transformer)ですが、生徒がエッセイの宿題を人工知能に書かせるのではとの懸念から、多数の教育委員会がChatGPTの利用制限を発表しています。一方、アーリーアダプターの先生方は授業への応用を始めており、成果があがっているとの報道もなされています。ここでは12月から1月のChatGPTに関する報道をまとめてみました(素早い動きが素晴らしいと思います)。


■ 高性能チャットボットの出現
2022年11月にOpenAI社がリリースした対話型人工知能ChatGPT(ベータ版)に注目が集まっている。ChatGPTは、従来のチャット・ボットに比べて、自然言語処理の能力が飛躍的に高まっており、多くの質問に自然で適切な回答を返すことができる。加えて単なる質疑応答だけではなく、指示に合わせた小論文/エッセイの作成やプログラム・コードを書くこともできる。

January 10, 2023

米国の大手金融機関では、ここ1-2年パブリック・クラウド活用に関する発表が相次いでいます。それらをまとめるとともに、今後の動きを予想してみました。


■ クラウドに対する認識のシフト
2022年は、これまでパブリック・クラウド利用に慎重だった金融機関が、その活用に舵を切った年だったとの評価になるかもしれない。アメリカン・バンカー誌が米国金融機関170行に実施した調査によると、40%が2023年のIT課題トップ5にパブリック・クラウド活用を挙げており、2023年末までに業務システムの20%以上がクラウドで稼働しているだろうとした銀行は80%に上った。

アイテ・ノバリカ・グループが2022年第4四半期に実施した調査でも、デジタルバンク/データ分析/コア・システム/セキュリティなどの分野でパブリック・クラウド利用が実用段階を迎えたと認識されており、平均20%前後のアプリケーションが既にパブリック・クラウド上で稼働しているとの結果だった。

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