Blogs by Susumu Suzuki

November 8, 2022

50か国以上で個別に稼働しているコアバンキング・システムを統一し、更にクラウド移行するプロジェクトを推進しているスタンダード・チャータード銀行の話題です。一部の国ではクラウド版への移行が完了しています。
 

■ スタンダード・チャータード銀行の歴史
1853年にイギリスで設立されたスタンダード・チャータード銀行(以下SC銀行)は、旧イギリス領のアフリカやアジア諸国の支店網がビジネス基盤となり、59か国/800支店を展開するグローバル金融機関である(総資産8000憶ドル:世界ランキング40位(2020年))。イギリス国内支店はない)。現在のビジネスの中心はAPAC(65%を占める)で、香港では香港ドルの発行銀行の一行でもある。シンガポール政府系ファンドのテマセク・ホールディングスが筆頭株主となっている。

事業内容は、法人顧客に対するトランザクションバンキング/キャッシュ・マネジメント/トレードファイナンス/多国間多通貨の外国為替業務など包括的なコマーシャル・バンキング・サービスが中心だが、個人向けにはリテールバンキング/ウェルス・マネジメントも提供されている。
 

October 31, 2022

クラウド・コンピューティングの利用が広まるにつれ、当初懸念のあった「システムの信頼性」や「セキュリティ確保」という課題も解消され、それがクラウド利用が増える好循環を生んでいます。金融機関でのクラウド利用本格化も視野に入る中、アイテ・ノバリカ・グループでは、金融機関のIT部門が何を見直し/何を準備しておかなければならないか、チェック・ポイント10項目をレポート「CIO/CTO Checklist: MANAGING THE ARCHITECTURE OF MULTI-CLOUD ENVIRONMENTSにまとめました。

 

October 15, 2022

日本の証券業界では、リテール・ウェルス・マネジメント(WM)事業におけるフィー・ベース・モデルへの転換が大きな課題となっています。米国では、証券会社がWMを重点事業としている点は同様ですが、注力領域は多少異なり「マス富裕層市場」や「銀行のWMサービス参入」が大きな流れとなっています。アイテ・ノバリカ・グループでは、この背景や動向をレポート「Special Bonds That Tie Bank Broker-Dealers to Parent Banksにまとめています。


■ 米国ウェルス・マネジメント市場
日本のリテール証券事業では、事業モデルの転換(=証券売買サービス(売買毎の手数料課金)から、資産運用に対するアドバイス・サービス(預かり資産額に応じたフィー課金)への移行)が大きな課題となっている。一方米国では、フィー課金モデルへの移行は既に一段落しているが、以下の視点から引き続きウェルス・マネジメント(WM)市場の注目度は高い。

October 2, 2022

FS-ISAC(注1)が金融機関向けに開催する、サイバーセキュリティ技能競技会(International Cyber League Financial Cup:ICL金融杯)の話題です。米国では、中国/ロシアとの関係がギクシャクする中、社会全体のサイバー防衛体制強化が大きな関心事となっています。
Cyberbit社:https://www.cyberbit.com/
 

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