Insurance Technology Strategy and Regulatory Compliance, Vol. 7
Report Summary
August 10, 2021 –August 10, 2021 –アイテ・ノバリカ・グループでは、Locke Lord LLPの協賛を得て、保険業界における事業環境の変化やレギュレーションの変更がテクノロジー戦略にどのような影響を与えるかを継続したレポート・シリーズとしてお届けしている。 第7巻となる本レポートでは、(1)米国証券取引委員会(SEC)が証券会社向けに制定した「最善の利益規則(Regulation Best Interest:Reg BI)」が、生命保険業界の商品やシステムに与える影響、(2)AM Best社が提案しているDUAE(Delegated Underwriting Authority Enterprise)格付け案に対する見解、(3)コロナ・パンデミックが保険業界/保険商品(雇用慣行賠償責任保険(EPLI)/事業中断(BI)保険/福利厚生としての任意保険等)に与える長期的な影響を考察する。
米国証券取引委員会(SEC)の「最善の利益規則(Regulation Best Interest:Reg BI)」は、生命保険業界の商品(生命保険/年金/福利厚生関連)や、フィナンシャル・アドバイザーの報酬制度/当局報告/リアルタイム・モニタリングに新たな要件を課すこととなった。これに対して、保険会社は、パッケージ・ソリューションを導入して既存システムとAPI接続したり、現在利用しているレガシー・システムを置き換えることで対応している。
DUAE(保険総代理店、プログラム・アンダーライター等)は、保険会社と同様のテクノロジー・ニーズを持っている。ところがこれらの企業では、テクノロジーの活用が不十分であることが多く、AM Best社が提案しているDUAE格付けが実施されれば、その点が浮き彫りになるだろう。
コロナ・パンデミックは、雇用慣行賠償責任保険(EPLI)/事業中断(BI)保険/福利厚生としての任意保険等に長期的な影響を与えるだろう。またパンデミックを受け、デジタル・テクノロジーの更なる活用、サイバーセキュリティ懸念の増大、規制強化なども進むと思われ、これらに対するソリューションを導入するために企業の技術力強化が必要となる。