世界各地でコロナウイルスによるロックダウンが進行していますが、人々が感染リスクを少しでも減らそうとすることから、ネット・バンキング利用が増加したり、店頭での支払い行動に変化が生じています。金融機関や調査会社の報告から消費者の行動の変化をまとめてみました。
■ 銀行取引:ネット・バンキング/モバイル・アプリの利用増加
コロナウイルスによるロックダウンを受け、米国の銀行では、一部の店舗の臨時閉鎖や、入店には事前アポイントが必要だとする施策が行われている。そのためネット・バンキングやコールセンター利用が増加しており、米四大銀行(Chase、Bof A、CitiBank、Wells Fargo)は、モバイル・バンキング利用が増え、顧客の72%がアプリをダウンロードしていると発表している(前年比9%増)。
J.D.Power Associatesの4月第一週の調査(米国内1900人を対象に毎週調査)では、コロナ蔓延を機に初めてオンライン・バンキングの利用登録をした人が4%、モバイル・アプリの利用をはじめた人が6%増えた。一方、既存のオンライン・ユーザーの35%とモバイル・アプリ・ユーザーの30%が利用回数を増やしたと回答している。スペインのBBVAでも4月のオンライン・バンキングのログイン回数は3月の40%増、モバイル・バンキングは16%増だったとしている。